「ヒマな原因」をハッキリ理解したので、
マスターは、とても料理について研究するようになりました。
しかし当時も、決して手を抜いていたわけではありません。
多分……私が見てて感じたのは 、
料理について《見る 読む 感じる》視点が変わっていったように思います。
この後の2〜3年後、よく私に言ってたのは
「昔は、料理(専門書なので、解説は、少しの箇条書き程度)の本を読んでても、
分からない箇所がたくさんあったけど、
このごろ、すごく理解できるようになった」と、
しょっちゅう申しておりました。
《料理のセンスを磨く事》に時間をかけ、
その頃から、休日は、よく外食するようになりました。
お店の残り物(まかない)は平日や休日前にいただき、
休日は、ありとあらゆるお店に食べに行きました。
お客様から「美味しい」と伺ったお店や、流行ってると聞いた店、テレビや、雑誌で紹介された店…。
ジャンルは問わず。
ただ食べて、美味しかったね♪で終わりとちゃいますよ(笑)
流行ってる原因を話し合ったり、
美味しいお料理に巡りあったら、さっそく、作ってみたり…。
私は、メニューをじっと何回も何回も、見つめて、
どんなメニュー表が、見やすくて分かりやすくて、オーダーが進むのかを研究したり、
楽しく会話するだけじゃなくて、
店内の内装の良いところ悪いところ、を話し合ったり、
どうして流行ってないのか(笑)お店の方が聞いたら怒るような話も(笑)話合ったり、
「わんさか」でなら、どんな風にアレンジするのか想像したり、
気持ちのいい接客をしていただいたらなら、自分でも、実践してみたり、
逆に、マズかったり、期待ハズレな時は、どうして、ダメなのか、
もちろん、小声で(苦笑)話し合ったり…。
とにかく2人で、お料理をいただきながら、いっぱい話し合いました!
でも理解頂きたいのは、
《分析=話し合い》はしましたけど
《単なる批評》ではありません。
たまに、いらっしゃるんですよね〜…。
他店を《批評や批判ばかりする》同業者。
私たちは、あくまでも《あの店は「わんさか」が目指すスタイルじゃないけど、
流行ってる事は、原因もわかるし、お客さんの心理もわかる》と考えます。
一見、似てるように感じられるかもしれませんが、積み重なると、全然違いますよ〜!
ちなみに、今でも、他店に対する、基本的なスタイルは変わっていません。
ただ、当時〜しばらくすると、飲食店だけでなく、
世間の流れの、ありとあらゆる事に対して目を向けるようになりました。
当時の話…、なるべく伝わるように、表現したつもりですが
《ただの食べ歩きやん!》と、つっこまれても仕方ないと思っています。
文字で表現するには限界がありますので…。
ただ、私達、2人の心と頭にはいつまでも、消える事なく、焼き付いています。
いわゆる、これが《マニュアルではない、生きた勉強》の 一つではないでしょうか?